園山征夫のビジネスコラム 園山征夫のビジネスコラム 園山征夫のビジネスコラム

最初の上司

「この人が私を成長させてくれた」と思う出会いを与えていますか?(2)

Posted on 2012-05-07

前回の続きです。

出会いの嬉しさと経営の怖さ

 私のコラムの開始をお知らせすべく、2012年4月25日にFacebookに投稿したところ早速ある人から反応がありました。自分としては褒められすぎな気もしますが、書き込み内容が「人との出会いや縁が如何に以後の本人の成長に影響を及ぼすか」を示した実例ですので、経営を預かる方々に、少しでもご参考になればと思い紹介させて頂きます。

 小林君は当時、新しい事業部の立ち上げに異才を放ち、ものすごく貢献してくれた人材で今は独立して事業をやっています。以下、Facebook上の小林君の書き込みを原文のまま引用します。

 学生のころご縁あって、ベルシステム24という会社のコールセンターでバイトしました。バブル崩壊直後の当時にも関わらずずっと2ケタ成長を続けていたその会社のビジネスのからくりが知りたかったんです。

 いざバイトで入ってみたら、ビジネスモデルもそうですが、社員たちが活き活きとポジティブなオーラをまとい、使命感を持って働いている文化に学生ながら衝撃をうけました。「どんな人が引っ張ってるの?」とそのとき社長の園山征夫さんに興味を持ちました。

 大学卒業してからそのまま正社員として入社して、やっと園山さんの言葉を生で聞けるようになりました。自分にとって初めて生で触れる本当の大社長でした。

 身内の零細社長たちしかみたことがない自分には、そのビジョン、立ち振る舞い、カリスマ性、ビジネスに対する哲学、発する言葉に秘める教養と気品、すべてがキラキラに輝いて見え、「人の上に立つというのはこういうことか!!」というのを植えつけられました。

 以来ずっと憧れの人で、目指すべき経営者のお一人です。今考えると、多忙な園山さんにビジネスプランを承認してもらうため、何度も何度も稟議を手書きで書きなおしていたんですが、これが「経営の視点なら何が知りたい?」を考えるトレーニングになってました。

 稟議の返事は必ず一言しか書いていないんですが、あまりに達筆?すぎるのか全く読めないんです(笑)。でも自分が考えたプランにハナマルだけもらった時の嬉しさたるや、フロアを跳ね回りました。自分にとっては、園山さんの背中から学んだことをどう社会に還元していくのかもライフワーク。

 そんな園山さんですが、今は現役経営者を退かれて書籍を出されたり、更新育成に当たられていますので、特にマネジメントや経営されている方は書籍を手に取られてみることをお勧めします!

 小林君のような人材を輩出できたことを誇りに思っています。また、私が彼にこのような影響を及ぼしていたことを今回初めて知り、嬉しくもあり、また経営の怖さも改めて認識しました。

 なお、蛇足ですが私は字が下手です。社員が私の書いた文字を読めなくて、当時の秘書の野沢さんや富浦さんが翻訳代読をしてくれていたことを大分経ってから知った次第です。 小林君が今後更に成長してくれると確信しています。

 

「この人が私を成長させてくれた」と思う出会いを与えていますか?(1)

Posted on 2012-05-03

Facebook上でのうれしい再会

 嬉しいことがありました。

 今年の2月、Facebookに本田千夏さんという、以前私が経営の責任を負っていた会社に勤務していた女性のコメントを発見したのです。私が最近書いた「これからの社長の仕事」の本の表紙の写真を添付して次のようなコメントを書いてくれました。そのまま引用させていただきます。

 私が新卒で入社した会社の社長だった園山さんの著書です。当時、社員のひとりひとりに向けてくださった思いに気づき、改めて感謝の念を抱きました。私は、何千人の中の1人の一般社員でしたが、それでも、『この人が自分を成長させてくれた!』と思える出会いと経験に感謝です。

 特に、全社のマネジャー以上が集まるコア会議の準備での、分析やベンチマークは大変でした。しかし、それらの情報が方針や目標の一部になって発表された時、点と点がつながって一つの道筋として、ストンと腑に落ちました。著書を拝読し、ガンバロウ!と今一人で密かに奮い立っています。

 Facebookをコミュニケーションの道具にとりいれたことで、6~7年ぶりに彼女とのコミュニケーションが戻った懐かしい瞬間でした。なにより嬉しかったのは、私の経営が彼女の人生で大きな積極的な意味を持っていたということを直接本人から聞いたことです。

最初の上司

 社会人になって最初に出会う上司がその人の人生に大きな意味を持つ、とよく言われます。確かに、いろいろな意味で最初の上司が大きな影響を与えると思います。

 私は経営上必要な視点を男性、女性の性差なく、厳しく社員に指導していました。彼女がFacebookに記載した内容を読み、非常に嬉しかったと同時に、「社長という立場の上司として、社員を中心に真剣に経営をしていて良かった。」との思いを抱いています。