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折々の言葉 / 語り継ぐ経営

第221回 起業家精神とイノベーション

Posted on 2016-10-06

 企業家精神は、何かを起こす決断をしたら、それを粘り強く続ける。ぶれない。周りの共感を得て上手く巻き込むことが入口です。

 片方のイノベーションは、何かを改善するよりも、これまでなかった新しいことを生み出す力です。従来のやり方などを壊さねばなりません。創造的破壊です。変化に対応して、破壊と同時に新しいことを創造する力、すなわち、変化があることがイノベーションの機会となります。

 したがって、企業家精神とイノベーションを起こすことは、本来必ずしもリンクする話ではない。しかし、起業をして他社を凌駕する新しいビジネスモデルや新しい商品を開発するには、イノベーションがチャンスをもたらすものであります。

 それをチャンスと見たら粘り強く推し進める。これ無くして起業家の成功は危ういとも言えます。

 

1.あることに集中した時、イノベーションにつながりやすい

 何かに集中して取り組むとイノベーションにつながりやすい。一定のことを想定した実験やトライアルを繰り返し、結果を見てまた修正実験を繰り返し実行する。失敗しても何かを発見するヒントにつながります。

 しかし、集中したからと言って、現実にはそう簡単に何か新しいものが生まれるとはかぎりません。

 

2.問題はテーマ選びです

 起業するときに、もしくは、事業遂行の過程でさらに会社を活性化させるために、何をテーマに選ぶかが肝心です。これが適切でないとなかなか成果につながらない。

 産業構造や人口構成の変化は決定的な変化です。これをどうとらえるか。しかも、これらの変化がいくつかの技術と合体した時には、産業構造がさらに劇的に変化をきたす。これでこれまでの仕事のやり方まで急速に変わる。実はこの時点が、テーマ選びのチャンスを見出せる時です。

 例えば、人口が減る。これは顧客の数が絶対的に減ることです。これを付加価値でどうカバーするか。これは、今日生まれた人が生産人口になるまでに20年かかることをも意味します。新しい技術との組み合わせで生産人口の減をカバーしない限り生産を続行できません。しかもこれが日本全国一律に押し寄せてくる。産業構造が変化せざるを得ません。

 ここに次の洞察力と無縁ではないヒントが潜んでいます。

 

3.洞察力は苦労の中から生まれる。その方法は?

 同じことに集中する、集中して想像する。同じ課題を何とか解決しないとその先の展望が開けないとすると、だれでも集中せざるを得ません。

 この時、「ひらめく」瞬間があります。これを「洞察力」と呼ぶ人もいます。ではどう洞察力を磨くか。

 課題を解決しようとするときの前提やフレームをいったん取り除く視点です。

 私自身、最近もこの重要性を実体験で痛感しました。詳細は省きますが、家の泥壁の修理の時、泥壁が風雨で浸食されないために、複雑な取り外し可能な板壁を作り外壁の柱に打ち付ける発想ですべての修理工程を考えていましたが行き詰りました。板壁の重さ、下から上へ取り外す可動域のなさで、計画全体のフィージブルさに疑問が浮上。半日、「どうしよう。どうしよう。」と考えても行き詰まり。

 はたと気づいたことは、「取り外し可能な板壁を釘で止める最初の構想」から、上の柱からつるす発想」が急に浮かびました。課題がストンと解決。何故「ひらめいた」かは、わからない。苦労して何とか解決したい執念からかもしれません。

 お陰で、重さに耐え、取り外し可能で風雨も凌げて、泥壁の崩れを防止する当初の課題が全部解決。

 「従前の視点」「フレーム」を変えたことで解決しました。艱難に遭遇した経験のある人なら、新たな革新、イノベーションにこの方法が有効なことをすぐお分かりいただけると思います。

 

4.それでも失敗する。

 それでも成功の確率は低い。しかし、計算ずくの失敗なら、そこから学ぶことがあります。仮説を立てて、これの結果から何かを学ぶ。予期せぬ結果が出るかもしれません。それを利用するのも方法。いずれにしろイノベーションが上手くいくには試行錯誤のため一定の時間が必要です。しかも、それが成功しても社会に受け入れられることを知るまでのリートタイムが長いので、失敗にも成功にも辛抱が必要です。特に、成功の場合、最初は大きな成功でなくても、「ここまで成功した」と積極的にとらえる姿勢が望ましいです。

 以上、ご参考まで。

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