園山征夫のビジネスコラム 園山征夫のビジネスコラム 園山征夫のビジネスコラム

ダントツ一番

社員の「やる気」を引き出す経営をしていますか?

Posted on 2012-06-28

 社員の「やる気」を引き出すにはいろいろな方法があると思いますが、私はそんなに難しいことだとは思いません。何かの改革を実践するには社員の一糸乱れぬ行動が不可欠ですが、それには、経営者やリーダー自身がしなければいけない「定石」があると考えます。

 第一に、何をどう改革しなければならないかの現状把握が必要です

  現状把握をする時、「現地現場」からの報告をもとに事実を把握すること以上に、自らが現場に出向いて、疑問を持って事実を見ることが肝要です。これが意外に難しい。現場からはいろいろな意見が出ますが、その中から本質的な所を抽出する力が不可欠です。それをもとに、自らの言葉で、具体的に分かりやすく将来像を示すことです。

 私は、「6つの約束」として社員に明示しました。この2番目に「ダントツ一番になる」ことを明記しました。誰にも響く言葉です。上場を果たしだいぶ経ってから、それ以降の中期計画を策定した時、中途で入社した知恵の働くある人物の「この言葉はダサイです」からという意見で、削除することになったのが残念です。

 また、ダントツ一番になった時、社員はどうなるかも鮮明に示しました。皆、そうなった時の自分の姿を知りたいのです。それに引き換え、思い出すのは福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故の際の技術者の説明です。ベクレル、マイクロシーベルトといった我々には耳慣れない放射能化学の単位でいろいろな発信をしていましたが、「国民がどれだけ危険か」についての具体的な説明が全くなされないので、その発言は少しも響きませんでした。

第二に、戦略展開は会社と社員の「強み」をどう活かすかを重点にすべきです

 現地現場の事実を把握すると、沢山の「弱み」に気づきます。しかし、この「弱み」のみに焦点をあててしまいますと、社員のモラールはダウンし、リーダーも単なる評論家になり下がってしまいます。

第三に、将来像と戦略展開を飽くことなく説くことです

 将来像と戦略展開を何度となく、しかも、全体にストーリー性を持たせ、自分の心の底から説くことです。飾り気なくとも良いのです。リーダーは自分で策定の骨子をつくっていますので、借り物ではありません。だから説けるのです。誠実に「対話」することです。

 現地現場に出向いて、その現場で発生していることを題材にして抽象的でなく具体的に、将来像が実現した暁にはどう変化するかを説くのです。飽くことなく説くことです。正しいか、正確かではなく、自分の考えが相手に伝わるか否かがポイントです。本気でないと伝わりません。本質的なところは変えず、少しずつ新しいことを付け加えて。

 「同じことを言っている」と言われても構わないのです、経営をしていく中では、そんなに新しいことなどあり得ません。また経営にとって大事なポイントは、そんなにたくさんはありません。少しずつ角度を変えて言うことになりますから、「少し新しい内容が入ったな」程度に思われることで結構です。

第四に、いつまでに何をするかの時限を明示することです

 一大目標なら4~5年、簡単な目標なら1~2年です。その間に率先垂範した行動を起こし実現しなければなりません。この時、数字のみで語らないことです。フォーマットには数字部分と数字の背景がワンセットになっているはずです。月次のポイントは違うはずです。「当月は何を重点に置いてマネジメントしたか」一点豪華主義で推進することです、あれもこれもはまず上手くいきません。